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第27回 年計グラフを参考にして販売計画を作成する

利益計画を達成するために必要なのは販売計画

その販売計画によって売上や粗利益をチェックしていきます。

販売計画を作成するにあたって、商品別の年計グラフを参考にする方法があります。

今回はその方法について説明をしていきます。

 

過去の分析

年計グラフで市場からの評価を確認します。市場の声を読み取るためです。

つまり、どの商品のニーズがあるかを年計グラフより読み取るわけです。

右肩上がりになっているのであれば、その商品は市場から求められていることが分かります。

右肩下がりであればその逆ということが分かります。

 

このように過去からの推移を見て、どの商品を売っていかなければならないかを決定します。

さらにいうと、どの商品の営業活動を減らすのかも決定することが必要です。

そして、その決定を数字で明確にすることが商品別販売計画を作成すること、それが過去の分析という観点からの必要性です。

 

未来への対策

利益計画や販売計画はわが社が生き残るために必要な経常利益を稼ぐためのものであることを認識してください。

決して単なる数字合わせではありません

どの商品を、どのお客様に、誰が、どのような方法で、どれくらいの量を、いくらで、売るのかを明確にします。

それらが明確にされた販売計画は、社員さんたちへの強力なメッセージになることでしょう。

 

最重点商品の考え方

年計表をベースにして傾向を読み取って判断します。

もし、右肩下がりの商品を重点商品としてしまうと、その商品はお客様から必要とされていない可能性が高いので、会社自体がじり貧になってしまうかもしれません。

そういった商品群は切り捨てる(とはいっても、取り扱いをやめるのではなく営業活動を少しずつ減らしていく)こと。

仮に現在の利益率が高いからと判断を鈍らせないようにしましょう。

そして、伸びている商品はお客様が必要としている商品なので、どんどん力を入れていく対象にすべきです。欠品を起こさないようにしないとけません。

 

目標に達した商品と、目標に達しない商品がある場合の取り扱いを説明します。

何度も言うように、目標をあっさり達成するのは市場に求められているからです。

それ以上売れるようにさらに力を入れるべきです。

目標に達しない商品は市場に求められていない可能性があります。

本当に方針通りに営業活動が実施されているかをチェックして、正しい活動がされているのに売上が芳しくないのであれば、切り捨てることを検討しましょう。

 

季節指数

利益計画を作成する際の固定費の割り付けは、12等分でいいと思います。

しかし、売上・販売計画は季節変動を加味したものを作ることを検討しましょう。

季節によって売上にバラツキがある事業をされている場合には、そのバラツキを考慮した販売計画を作成します。

そのバラツキが季節指数です。

また、季節指数を考慮する際には、コロナ等の異常状況は排除して検討したほうがいいと思います。

コロナ前の指数を計算して使いましょう。

 

販売計画は利益計画を達成するために必要な計画です。

その作成は年計グラフを参考にすると作りやすいですよというお話でした。

そして、それによって売上や粗利益を定期的にチェックしていきましょう、という話は次回させていただきます。