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第18回 自社対応なのか外注対応なのか①

自社対応と外注対応のいずれがいいか?

売上アップの計画を立てる場合、「自社で対応するのと協力会社にお願いするのとではいずれがいいのか」という問題があります。

そんなときにもシミュレーションが有効だと思います。

 

部門別で現状を把握できているか?

売上アップを計画し、これを自社対応する場合と外注対応するの場合とで比較すればいいだけです。

ただ、ご自身の会社の財務が部門別で処理されているでしょうか?

もし、部門別になっていないのであればシミュレーションすることは難しいです。

自社対応と外注対応でそれぞれ①売上高と②変動費、そして③固定費を区別しているといいと思います。

ぜひこれを機に部門別会計を導入してみてください。

 

収益性を比較する

例えば部門別で会社の損益を計算すると

■自社対応
売上高100-変動費28=粗利益72(粗利益率72%)
粗利益72-固定費70=経常利益2

▢外注対応
売上高30-変動費24=粗利益6(粗利益率20%)
粗利益6-固定費0=経常利益6

だったとします。

 

新たに売上高50アップの計画を立てるとき
■自社対応の場合
これは現在の自社対応部門のデータを見ればいいですね。

増加する売上高50に粗利益率72%を掛けて粗利益を計算します(36)。

売上を上げるために新たに必要となる固定費(例えば25)を見積もれば、利益が11増えることが分かります。

 

▢外注対応の場合
これは現在の外注対応の部門データを見ればいいですね。

増加する売上高50に粗利益率20%を掛けて粗利益を計算します(10)。

もし固定費が増えないのであれば、そのまま利益が10増えます。

 

どう判断するか?

この前提では、少しだけ自社対応の方が収益性が高くなりましたが、条件によっては逆もあり得ます。

また、これくらいしか違わないのであれば固定費アップの小さいorない外注対応にしようとかとの判断もできますね。

 

以上のように、一概にどちらが収益性が高いというのは言えません。

各企業の現在の事業構造によるのです。

自社対応しかありえない、あるいは、外注対応の方が絶対にいい、と考えている方も事前にシミュレーションしてみてはどうでしょうか。

あり得ないと思っていたやり方が意外とアリになるかもしれないですよ。