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第2回 【客単価=商品力】価格について考えてみましょう

前回お伝えしたのは、売上高の公式でした。

 

売上高はそれ単体で考えるのではなく、

売上高=客単価×客数×頻度

に分解しました。そして、

 

客単価は商品力

客数は営業力

頻度は人間力

をそれぞれ高めることが大切ですよということでした。

 

今回は、客単価についてご提案したいと思います。

(世の中にはたくさんの考え方があり、その中のひとつであることをお知りおきください。)

 

そもそも、客単価の本質とは?ということですが、すばり、価格決定権を持っているか否かということに尽きます。

 

私たち中小企業の多くは受注事業の形態をとっており、そのため価格決定権を持っていません。お客様から注文を受けて初めて製品を作り、サービスを提供するのです。

その場合の多くは、お客様に価格と数量の決定権を握られてしまっています。

 

値下げが悪いわけではありません。それによって客数が増え、頻度が増え、その結果粗利益が増えるのであれば、その値下げは十分戦略的だと言えるかもしれません。

 

しかし、そうやって利益を増やしてきた中小企業は極めて少ないと思います。安売りでは企業の繁栄を望むことはできないのです。

やはり、自分で商品・サービスの価格を決めることができないといけない。

 

では、自分で価格決定権を持つためにはどうしたらいいのか?それは、

・ライバルとの差別化

・選ばれる理由があるか

 

これらができ、お客様の感じる価値を高めることができれば、お客様の感じる価値に価格を設定することができ、結果として客単価を上げることができます。これが客単価=商品力ですよ、という意味です。

 

世の中には、2000円もするビニール傘、10万円以上する帽子(先日お客様が教えてくださいました。)、3000円ののり弁、など、興味のない者からしてみれば、とてもそんな値段では買えないよ、という商品がいくつもあります。この世のすべての人に買われているわけではありません。

 

しかし、実際にその値段で売られ、たくさんの人に喜んでいただいているそうです。もちろんすべて中小企業が提供している商品です。いずれも差別化によって価値を高め、高価格で商いをされているということです。

 

私たち税理士法人エイコーも差別化商品として月次決算書経営計画書を持っています。それを持って毎月会社にお伺いして経営や財務の話をさせていただいています。税金の計算・節税の相談ができればいいという税理士が多い中、中小企業を元気にしたいという思いで経営者に寄り添い、差別化された商品・サービスだと思っています。

 

当社のお客様にも、もともとは典型的な下請け企業だったのに一念発起し、自社製品を持ち自社で販売をされている製造業の方がおられます。もちろん経営は飛躍的に安定しました。田舎の中小企業だってやればできるんです!

 

独自の商品を開発し、世界で自社しか取り扱っていない商品を売ることができれば最高です。でも、そんな必要はないと思います。隣の県にとても評判のいい居酒屋があったとして、毎月通えますか?ということです。絶対できないとは言いませんが難しいです。

 

地域で、商圏で差別化ができるようにする。これで十分だと思います。地域のお客様が喜んでくださり、かつ、ライバルが取り扱っていない商品・サービスを提供できるようになれば価格決定権を持つことができます。値上げをする必要はないかもれませんが、不毛な値下げ合戦に陥る可能性は低くなります。

 

理屈は以上です。では、新商品を開発して他社と差別化できますか?可能であるならぜひ取り組んでみてください。

でも、難しければ粗利益を確保するには他の手段をとるしかありません。他の手段とは、数量や頻度を高めることです。また数量・頻度についても説明させていただきます。