C
o
l
u
m
n
経営コラム人気の記事
人気記事が見つかりませんでした。
第98回 月次決算ってめんどう?実は「ざっくりでいい」んです
2025.04.18 | 月次決算書
毎月の数字、見えていますか?
〜月次決算で会社の“今”をつかむということ〜
こんにちは。
倉敷市玉島の税理士法人エイコーです。
経営者の皆さまとお話ししていると、こんな声をよくお聞きします。
「売上はそこそこあるのに、なぜかお金が残らない」
「利益が出てるって言われたけど、実感がない」
「数字は決算のときに税理士さんが教えてくれるから、それでいいと思っていた」
このような状況に心当たりはありませんか?
実はこれ、決して珍しいことではありません。
特に中小企業の現場では、日々の業務に追われ、経営数字をしっかり見る時間がなかなか取れないという方が多くいらっしゃいます。
この記事では、こんなことが分かります
- 月次決算とは何か?
- なぜ中小企業こそ必要なのか?
- 実践するためのヒント
「月次決算」とは?
月次決算とは、毎月の損益(P/L)・貸借(B/S)・資金繰り(C/F)といった会計情報を、タイムリーに確認できるようにすることです。
いわば、経営の“健康診断”を毎月行うようなイメージです。
もちろん、年に一度の決算も大事です。
ただ、年1回の結果だけで経営判断をするのは、1年に1回だけ健康診断を受けているようなもの。
それでは、異変に気づくのが遅れてしまいますよね。
正確さより、「傾向」が見えることが大切です
ここで誤解してほしくないのは、月次決算は税務署に出すような完璧な数字である必要はないということです。
在庫がピッタリ合っていなくても、減価償却が少し遅れていても、
「今月、利益は出ているのか?」「資金は減っていないか?」
こうした“ざっくりとした傾向”をつかむことが目的です。
とくにおすすめしているのは、
「翌月15日までに、先月の数字を見える状態にしておく」という習慣づけです。
このタイミングで数字が見えていれば、
・利益が思ったより出ていない
・材料費がかさんでいる
・売掛金の回収が遅れている
といった変化にもすぐに気づけます。
💡ワンポイント:月次決算で最低限チェックしたい3つの数字
- 損益(P/L):ちゃんと利益が出ているか?
- 貸借(B/S):会社の体力はどうか?借入・資産のバランスは?
- 資金繰り(C/F):お金は回っているか?口座残高は減っていないか?
「数字は苦手なんです…」という方へ
数字が得意な経営者は、実はそれほど多くありません。
でもご安心ください。大切なのは細かい数字をすべて理解することではなく、「流れ」をつかむことです。
たとえば、グラフで売上や利益の推移を見えるようにしておくと、直感的に理解しやすくなります。
資金繰りの変化も、月ごとのキャッシュ残高を並べてみれば、自然と「なぜ減ったのか?」が見えてきます。
数字が見えれば、経営は変わります。
それが、私たちが日々お客様と接していて実感することです。
最後に:会社を守る「レーダー」としての月次決算
会社経営は、日々の意思決定の連続です。
どこに向かっているのか、何が障害になりそうなのか、それを教えてくれるのが「数字」です。
そして、月次決算はその数字を“地図”や“レーダー”のように見せてくれます。
将来のために、社員のために、会社をもっとよくしていきたい。
そう思っている経営者の皆さまにこそ、「月次決算を習慣にすること」を、私たちは強くおすすめしています。
気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。